目的
Day 5 は Skill を体験する Day です。 今日のキーワードは「借りる → 正体を知る → 自分で作る」。
Day 4 では Cowork で指揮者になり、自分の weekly_report.html(素朴なたたき台)を作りました。今日はそれを素材に、Skill という仕組みを学びます。
Skill は「永続化の階段」の 3 段目です。
- Day 2 = Project(会話の中に前提を持たせる)
- Day 3 = CLAUDE.md(フォルダの中に前提を持たせる)
- Day 5 = Skill(システム全体に効く前提・手順を持たせる)
今日の前半の山場は、Day 4 で作った weekly_report.html の 中身は変えずに、見た目を一段上げる 体験です。
今日使う Claude の機能
今日は Code タブ一本 で進めます。
- Code タブ: Claude Desktop の Code タブは、ターミナルの Claude Code と同じエンジンです。
~/.claude/skills/というフォルダを共有していて、ここに置いた Skill が効きます - Skill(Agent Skills): 「いつ使うか(description)」と「どう振る舞うか(本文)」を書いた Markdown ファイル。条件に合うと Claude が自動で読み込んで発動します
- skill-creator: Claude にデフォルトで入っている「Skill を作るための Skill」。質問に答えるだけでドラフトを作ってくれます
タブの違いに注意: Skill は Chat / Code / Cowork で同期しません。今日 Code タブに入れた Skill は「Code タブのどのフォルダ・どの会話からでも」効きますが、Chat タブには出てきません。今日は Code タブの中の話だと思ってください。
準備するもの
- Day 4 で作った
~/weekly_report/weekly_report.html: 今日の素材です。Day 4 をやっていない / 手元に無い場合は、週報サイトの完成イメージ をダウンロードして~/weekly_report/に置いて代用してください - 講師から配布された
SKILL.md(frontend-design 用): 手順 2 で使います - Code タブが使える Claude Desktop(有料プラン)
- skill-creator は デフォルトで入っている ので準備不要です
安全境界の再確認(Day 0): この後で Skill 化するのは、生徒情報・実案件データを含まない 定型作業に限ります。
手順
今日は手順を 3 つのフェーズ に分けます。
- フェーズ A(ステップ 1-3)借りる: 公式 Skill を迎え入れて、weekly_report を磨く
- フェーズ B(ステップ 4)気づく: SKILL.md を開いて「ただの Markdown」だと知る
- フェーズ C(ステップ 5-7)作る: skill-creator で自作 → 別フォルダでも効くことを確かめる
1. Code タブで ~/weekly_report/ を開く
Claude Desktop の Code タブ を開き、フォルダとして ~/weekly_report/(Day 4 の成果物フォルダ)を選択します。Day 4 をやっていない人は、完成サンプルを ~/weekly_report/ に置いて代用してください。
2. 公式 frontend-design Skill を「迎え入れる」
Skill のインストールは、~/.claude/skills/ の下に Skill 名のフォルダを作って SKILL.md を置くだけ です。
- Finder で
~/.claude/skills/を開きます(~はホームフォルダ。.claudeは隠しフォルダなので、Finder でCmd + Shift + .を押すと表示されます。無ければskillsフォルダを作ります) - その中に
frontend-designという名前のフォルダを作ります - 講師から配布された
SKILL.mdを、~/.claude/skills/frontend-design/SKILL.mdとして保存します - Claude Desktop で会話を新しく開き直します(Skill の読み込み直しのため)
補足(予告): 世の中には Skill を配布する「マーケットプレイス」もあり、
+ボタンの Plugins から入れられる端末もあります。今日は 確実に動く手動配置 で進めます。
3. weekly_report.html を frontend-design で磨く
Code タブで、次のように依頼します。
~/weekly_report/weekly_report.html の見た目を、プロのフロントエンドデザイナー品質に一段引き上げてください。
本文(テキスト)の意味は変えず、レイアウト・タイポグラフィ・配色・余白・視覚的な階層だけを整えてください。 frontend-design Skill の「いつ使うか」の説明にこの依頼が合致して、自動で発動 します。完成したらブラウザで開いて、Day 4 の素朴なたたき台と見比べてください。
観察ポイント: 「自分は細かいデザイン指示をほとんどしていないのに、プロっぽくなった」。これが Skill の力です。Skill が “デザインの考え方” を Claude に注入しています。
4. SKILL.md を開いて「正体」を知る
手順 2 で置いた ~/.claude/skills/frontend-design/SKILL.md を、Code タブのエディタで開いてみます。
あれだけの仕事をさせた正体は、ただの Markdown ファイル です。
- 先頭の frontmatter(
nameとdescription):descriptionが「いつこの Skill を使うか」を Claude に教えています。だから手順 3 で自動発動しました - その下の 本文: 「どう振る舞うか」(デザインの考え方)を文章で書いてあるだけです
「強力な道具の中身が、読める Markdown だった」——この気づきが、次の「自分で作る」につながります。
5. skill-creator で自分の定型作業を Skill 化する
題材は worklog 依頼。Day 0 から毎日コピペしてきた、あのプロンプトです。これを Skill にして、毎回コピペしなくても呼び出せるようにします。
Code タブで、skill-creator に作ってもらいます。
worklog をまとめる作業を Skill にしたいです。
skill-creator を使って、評価やベンチマークはやらずに、ドラフト作成までをサッとやってください。
保存先は ~/.claude/skills/worklog/ にしてください。
この Skill にやってほしいこと:
- 「今日のこの会話を worklog にまとめて」と頼んだら、以下の 4 項目で下書きを出す
1. 今日やったこと
2. Claude が言ったが私が自分で確認していないこと
3. 私が承認した点 / 承認しなかった点
4. 気づき・疑問
- 事実だけを書き、推測や評価は含めない skill-creator が いくつか質問してくる はずです。「何をする Skill か」「いつ使うか」などに答えていけば、ドラフトが出来上がります。
6. 出来た SKILL.md を確認・微調整する
~/.claude/skills/worklog/SKILL.md を開いて、中身を確認します。
frontend-design と同じ形のファイルが、自分用にできている はずです(手順 4 の気づきがここで回収されます)。
descriptionに発火条件(例: 「worklog」「振り返り」「今日の作業をまとめる」などの言葉)が入っているか確認します- 気になるところがあれば、手で直して構いません。Skill はただの Markdown なので、自分で編集できます
7. 別フォルダから呼び出して「システム全体で効く」を確かめる
weekly_report とは 別のフォルダ を Code タブで開きます(例: Day 3 で作った ~/claude_workbox/。無ければ ~/Downloads/ でも構いません)。そこで、こう頼みます。
今日のこの会話の作業を worklog にまとめて 別のフォルダなのに、さっき作った worklog Skill が効く ことを確認してください。
ここが今日の核心です。
- Day 3 の
CLAUDE.mdは「そのフォルダだけ」の前提でした - Skill は「Code タブのどのフォルダ・どの会話からでも」効きます = システム全体
正確に言うと: Skill が効くのは Code タブ(Claude Code)全体 です。Chat / Cowork タブとは同期しないので、「全タブ横断で使える」わけではありません。それでも「フォルダ単位(Day 3)→ システム全体(Day 5)」と、効く範囲が一段広がったことが分かります。
成果物 — worklog を残す
今日生まれたもの:
- 磨いた後の
~/weekly_report/weekly_report.html ~/.claude/skills/frontend-design/SKILL.md(迎え入れた公式 Skill)~/.claude/skills/worklog/SKILL.md(自分で作った Skill)
加えて、自分の業務で Skill 化できそうなこと 3 つ を書き出してみてください(生徒情報・実案件データを含まないテンプレ作業に限ります)。
最後に worklog をまとめます。今日は、作ったばかりの worklog Skill を使ってもいいですし、下のプロンプトを使っても構いません。
WORKLOG PROMPT
Day 5 の作業を、以下の項目で worklog にまとめてください。 - frontend-design を入れて weekly_report の見た目が変わったところ - SKILL.md を開いて気づいたこと(Skill の正体) - worklog Skill を skill-creator で作ってみてどうだったか - 別フォルダでも Skill が効いた体感(システム全体) - 自分の業務で Skill 化できそうなこと 3 つ
次の Day へ
Day 6 では、これまで学んだ全部(Project / CLAUDE.md / Skill / Code タブ)を使う 総合演習 に入ります。
題材は 映像授業制作 進捗トラッカー —— 他人が作った社内ツールです。これを Code タブで 読む → 計画 → 機能のバグを直す → Claude の「嘘」を見つける → 最後に frontend-design で外観を整える、という流れで進めます。
今日作った自作 Skill は、Day 7 の卒業課題で 活用・改良しても OK です。育てていきましょう。