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Day 2

Chat を使い倒す(Project + Artifact + 添付)

Chat タブに隠れている差分を体験し、Project で永続化の階段の 1 段目を踏む

所要: 60〜90分

このページでやること

目的

Day 2 では Chat タブの中に隠れている Project(永続化の階段 1 段目)と Artifact(動くものが返ってくる)の 2 つを体験します。ChatGPT/Gemini との差分が最も分かりやすく出る領域です。

ただし Day 2 は、Claude に作業を任せる Day というよりも、業務の進め方そのものを Claude に相談する Day です。

Project の「手順」に何を書こう? Artifact をどう改善しよう? worklog にどう書こう? ── これらを自分一人で抱え込まずに、まず Claude に投げてみて、出てきた提案を自分で取捨選択する。この習慣がつくと、業務の速度が変わります。

Project の「手順」に書いた内容は次の会話からも参照され続けるので、相談で得た方針がそのまま今後の作業を加速させます

今日使う Claude の機能

Day 2 では Chat タブの中 の 3 つの機能を扱います。

  • Project(プロジェクト): Chat タブ内の機能。役割・前提・出力ルールを「手順」欄に書いておくと、その Project 内のすべての会話で参照されます。永続化の階段の 1 段目にあたります
  • Artifact(アーティファクト): Chat タブの会話の中で、Claude が 触れる出力(HTML / SVG / コードなど)を返す機能。返ってきたものをその場で動かして、修正依頼で更新できます
  • 添付(補足): Chat タブでは画像 / PDF も会話に添付できます。Day 2 では深追いせず、最後に補足として紹介します

準備するもの

  • Claude Desktop(Day 0 でログイン済み、会社 Team アカウント)
  • 教材作成の対象を 1 つ思い浮かべる: Day 2 では「中 2 向け 連立方程式の文章題ジェネレーター」を題材に進めます。自分が普段教えている / 担当している学年・教科を 1 つ思い浮かべておくと、後半の「同じ Project の別会話で別の単元でもう 1 セット」が進めやすいです
  • Finder(任意): Artifact を保存して見返したい人向け

手順

Day 2 のストーリーは「空の Project で粗さを見る → 「手順」を Claude に相談しながら書く → 同じ Project の別会話で再依頼」の連続です。Project の「手順」欄が次の会話からも効いていることを、自分の目で確認するのがゴールです。

1. 教材作成 Project を新規作成

  1. Claude Desktop の Chat タブで、左サイドバーの『Projects』を押してプロジェクト一覧を開き、右上の『New Project』ボタンの手順で新しい Project を作成する
  2. Project 名は自分が後で見て分かる名前にする(例: 「教材作成(中 2 数学)」)
  3. Project 詳細画面の右側にある「手順」欄は まだ空のまま にしておく

人間が確認すること

Project が作成され、画面の右側に「メモリー」「手順」「ファイル」の 3 セクションが表示されていること。「手順」欄が空であることを目視で確認する。

2. 空の状態で Artifact を依頼する

Project 内で会話を開始し、次のプロンプトを送ります:

中 2 向けの「連立方程式の文章題ジェネレーター」を、単一の HTML ファイルとして Artifact で作ってください。
生成ボタンを押すと新しい問題が表示される程度の最小機能で構いません。

画面右側に別パネルとしてスライドイン表示される領域に Artifact のプレビューが表示されます。表示されたボタンを実際に押して、生成される問題を確認してください。

人間が確認すること

自分が想定している「中 2 の連立方程式の文章題」と、Claude が出してきたものに、ズレはないか。難易度、文章の長さ、答えの形式、何問出るか、ヒントの有無など、気になった点はすべてメモしておきます(次のステップで使います)。

エージェント型 AI は賢く、便利です。それでも、作るものの主役はあなたであり、完成品の質を決めるのもあなたです。Claude が出してきたものをそのまま受け取らず、自分の目で見て、自分の言葉で「ここをこう変えたい」を言語化する ── その積み重ねが、あなたの設計思想となって作品を磨き上げます。

3. 「手順」に何を書くかを Claude に相談する

ここで自分一人で「何を書こう?」と抱え込まずに、Claude に直接相談します。Day 2 で最も大事なステップです。

この Project の「手順」欄に、次回以降このような文章題ジェネレーターを依頼したときの
出力が安定するように、何を書いておくべきか提案してください。

私の状況:
- 対象学年: 中 2
- 想定単元: 連立方程式の文章題(今回)/一次関数(次回試したい)/その他の中 2 単元
- さっき作ってもらったジェネレーターで気になった点: <ステップ 2 でメモした内容を書く>

「手順」欄に書くと良い項目を、見出しと中身の雛形として提案してください。
まだ書き込まないでください。私が読んで取捨選択します。

Claude が役割 / 前提 / 出力ルールなどを提案してきます。提案を読んだら、自分の状況に合うものだけ取捨選択 して、Project 詳細画面の右側にある「手順」欄 に書き込みます。

人間が確認すること

Claude が出した提案を鵜呑みにしない。自分が普段やっている指導と合わない項目は削り、足りない項目は自分で追記する。「手順」欄に最終的に書いた内容は、あとで worklog にも貼るので、自分で納得できる形にしてから保存する。

4. 同じ Project で新しい会話を開いて、別の単元でもう 1 セット

「手順」欄を保存したら、Project 詳細画面の上部にあるチャット入力欄(『本日はどのようなお手伝いをさせていただけますか?』)に直接書き込む操作で 同じ Project の中で新しい会話を開きます(ここがポイントです。新しい Project ではなく、同じ Project の中の別会話)。

新しい会話で次のように依頼します:

同じ形式で、一次関数の文章題セットを作ってください。

「手順」欄に書いた前提(難易度・問数・答えの形式など)が、新しい会話の Artifact にも反映されているはずです。

人間が確認すること

新しい会話なのに、「手順」に書いた項目がちゃんと効いているかを目で確認する。ステップ 2 の最初の Artifact(手順なし)と比べて何が違うかを意識する。これが「永続化の階段 1 段目」を踏んだ瞬間です。

5. 差分を 3 行で言語化(これも Claude に頼む)

差分の言語化も、自分でゼロから書かずに Claude に下書きさせます。

この Project で、「手順」を書く前のステップ 2 の出力と、
「手順」を書いたあとのステップ 4 の出力を比べて、
何が変わったかを 3 行でまとめてください。
事実だけを書き、推測や評価は含めないでください。

Claude が出した 3 行の下書きを読み、自分で修正して worklog 用のメモにします。

人間が確認すること

Claude が書いた差分のうち、自分が実際に画面で確認した差分 はどれか。「たぶんこうだろう」で書いていそうな部分は削るか修正する。worklog の「Claude が言ったが自分で確認していないこと」欄に活きる確認です。

やってはいけないこと

Project の「手順」欄や添付に個人情報・生徒情報・実案件データを入れない

Project に置いた内容は、単発の Chat 会話と違って Project 内のすべての会話で参照され続け、自分で消すまで残ります。「単発の Chat なら貼ってもよかったかも」と思える境界線の情報でも、Project では一段慎重に判断してください。書き込む前に「これは今後の自分の全会話で参照されてよい情報か」を自問する習慣をつけます。

添付について(補足)

Chat タブでは画像 / PDF などのファイルを Claude に渡すこともできます。渡し方は 2 通りあります。

  • チャット入力欄の左下『+』ボタンから添付: その会話の中だけで使えます(新しい会話を開いたら、もう一度添付し直す必要があります)
  • Project 詳細画面の右側『ファイル』欄に置く: Project 内のすべての会話から参照されます(「手順」欄と同じ仕組み)

今日の手順では「手順」欄を体験しましたが、ファイルも同じ仕組みで Project に永続化できます。Project の『ファイル』欄に資料を置いておけば、別の会話を始めても もう一度添付し直す必要はありません。確実に参照してほしいときは「◯◯.pdf を参照して」と一言伝えるだけで、Claude はその Project の『ファイル』欄からそれを読みます。

Day 2 では具体的な手順は踏みませんが、必要になったら自分で試してみてください。置いた内容は Project 内のすべての会話で参照され続けますので、「やってはいけないこと」の判断(個人情報・生徒情報・実案件データを置かない)も「手順」欄と同じです。

成果物 — worklog を残す

その日の作業が終わったら、以下のプロンプトを Claude に投げて worklog の下書きを出させます。

WORKLOG PROMPT

今日のこの会話の作業を、以下の 4 項目で worklog にまとめてください。
私が修正できる下書きとして、各項目を短く具体的に書いてください。
事実だけを書き、推測や評価は含めないでください。

1. 今日やったこと
2. Claude が言ったが私が自分で確認していないこと
3. 私が承認した点 / 承認しなかった点
4. 気づき・疑問

特に Day 2 では、次の 2 点を必ず含めてください。
- 「手順」を書く前と書いたあとで、出力に何が変わったか(3 行)
- 「手順」欄に最終的に書いた内容(そのまま貼ってよい。ただし個人情報・生徒情報は含めない)

下書きを読み、必要に応じて修正して、手元のメモか Teams に残します。

次の Day へ

明日は Day 3 — CLAUDE.md を自分で作って育てる に進みます。

Day 2 で体験した Project の「手順」は、その Project の中の会話に効く永続指示でした。Day 3 では永続化の階段の 2 段目にあたる CLAUDE.md を扱い、Project の「手順」との違いを実際の作業で確かめます。

事前準備:

  • Day 3 では Code タブを再度使います。練習用のフォルダを 1 つ用意しておくと進めやすいです(具体的なフォルダ作成手順は Day 3 ページで案内します)